長い伝統がある五月人形

五月人形の歴史について

日本では端午の節句にお祝いをする慣わしがあります。
端午の節句は、家の後継ぎとして生まれた男児が無事に成長することを祈る行事として定着したものです。
端午の節句に鎧や兜を飾るのは武家社会で生まれた風習で、武家社会があった時代は身の安全を願って鎧や兜を奉納してお参りしています。

武将にとって鎧や兜は自分の身を守る大切な道具であり精神的にも重要な宝物です。
武家社会があった頃からの伝統を今でも受け継いでいるのが五月人形になります。

五月飾りは家の中に飾る打ち飾りと家の外に飾る外飾りに分かれます。
外飾りは有名な鯉のぼりです。
鯉のぼりは立身出世を祈って飾ります。

内飾りは鎧や兜ですが、子供の人形に鎧をつけたタイプや桃太郎や金太郎などの人形が人気を集めています。

端午の節句は、両家の両親や親しい人を招いてお祝いをします。
端午の節句というとちまきや柏が有名ですが、栗や鯉の料理も知られています。
昔から邪気をはらうと伝えられる菖蒲も端午の節句とは縁が深いです。

菖蒲を家の軒先などにさしたりお酒にして飲んだりする家庭もあります。
男の赤ちゃんが生まれて初めて迎える節句のことを初節句と呼びます。
初節句は生まれたばかりの男児が逞しく丈夫に育つようにお祝いする江戸時代から続く風習です。

最近は五月人形を両家で贈ることも多い

初節句に飾る五月人形は母親の実家から贈る伝統がありますが、最近は両家で贈ることも多いです。
初節句には祖父母や親戚、親しい人からお祝いをもらうことが多く、若い人の中にはお返しに悩む人もいます。

初節句のお返しは、お祝いをした日から1週間以内にするのが一般的です。
お返しをする場合は、子供の名前で内祝として渡します。
通常はちまきがお返しになりますが、お赤飯をお返しにするケースもあります。

お返しにお礼状と赤ちゃんの写真を添えて渡すと赤ちゃんの成長がよくわかり喜ばれます。
インターネットが広く普及したことで、今はネットショップで様々なタイプの五月人形を購入できます。

参考→五月人形と鎧飾り・兜飾りの真(まこと) by 工房ひな雛

五月人形は1年中販売していますが、3月の初めから4月の中旬頃は五月人形がよく売れる時期です。
有名な老舗の店で購入する人もいれば、ネットショップで購入する人もいます。
最近は職人が作ったものを直接購入する人もいます。

人形には飾り方があるので、説明書を読むかお店の人に教えてもらって正しく飾ることが大事です。
お祝いが終わって人形をしまう場合、天気の良い乾燥した日を選んでしまいます。
かならず埃や汚れを取り除いてからしまうことが大事です。

最終更新日 2025年7月19日 by errestauro