事情があり、できる限り早くアパートを手放したいと考えている場合には、不動産会社に買い取ってもらうことが一つの手段といえます。
とはいえ仲介と比べた場合には、かなり利益が大きく下がるデメリットがあるので、このデメリットを少しでも補ったうえで、アパートの買取を成功させるためにはどうすればよいのか、そのポイントについてしっかりと把握しておくことが求められます。
目次
高く売るなら買取は選ばない方がよい
まず第一に言えることは、高く売りたいのであれば、そもそも買取は選ばない方がよいということを頭に入れておきましょう。
どうしても仲介売却よりも安くなるので、できるだけ高く売りたいと考えているのであれば選ばない方がよいでしょう。
できる限り早く、またできるだけ高くどちらも重視したいと考える人は多いかもしれませんが、このような場合には買取保証サービスがおすすめとなります。
これはある程度の期間までは仲介で売却を進めていくけれども、期限を過ぎたらそのまま買い取ってもらえる制度のことを指しています。
仲介売却とはいえ期限が決められているので、ずっと売れ残って宙ぶらりんの状態でいることを心配する必要もありません。
基本的には大手の業者が提供していることが多く、業者により期限がバラバラなので、十分に注意しましょう。
一般的に買取価格に関しては、仲介と比べた場合6割程度になってしまうのが一般的ですが、中には仲介の8割程度にまで上げてくれるところも、近年では見られます。
そのため成功させるためには、業者選びが非常に重要ということがわかります。
アパートの買取を事業の柱としている業者に依頼する
二つ目に見えることは、アパート買取を事業の柱としている業者に依頼することです。
高級マンションなどを日ごろから扱っている不動産会社に依頼してしまった場合には、アパートは価値が低いと思われてしまい、査定額はかなり低くなってしまいます。
一方でアパートをメイン事業の一つとしている所であれば、ほかの業者では分からないような良さを見抜いて高評価を与えてくれる可能性も考えられます。
査定額が高いかどうかだけで判断をするのではなく、公式サイトを確認したり、実際の利用者の声を聞くなどして、実績を考慮する必要があります。
不動産投資やコンサル知識が豊富な業者に依頼する
三つ目には不動産投資やコンサル知識が豊富な業者に依頼することです。
アパートを買い取ってほしいと考える人の多くは、賃貸経営が悪化する、また次の戦略を見据えて出口戦略として処分する傾向にあります。
そのため業者を探しながらも、このタイミングで本当に売ってもよいのだろうか、次にどうすればよいのかなどを、プロに相談することが求められます。
相談する中で今は売るタイミングではない、そのほかの処分方法の方が向いていると気づかされる可能性もあるのです。
複数の業者の査定額を比較する
四つ目に挙げられることは、複数の業者の査定額を比較することです。
仲介の場合には、査定額はあくまでも参考の金額であるため、査定額の通りに必ず売却できるわけではありません。
しかし買取の場合には買い取る業者が出す金額であるため、実際の価格であると考えておいてよいでしょう。
少しでも高く買い取ってもらいたいのであれば、複数の業者に査定を依頼したうえで、どこの業者が一番高値を出してくれるのかを比較することが一番と言えるでしょう。
査定額を複数の業者に依頼してスムーズに比較することができるサービスが、一括査定サイトと呼ばれるものです。
物件の簡単な情報を入力して送信することによって、複数の業者に一括で査定の依頼を行うことができます。
大手のサイトであれば登録審査を行っているため、間違って悪徳業者に依頼する心配もありません。
完全無料で利用することができるので、これからどうすればよいのか迷っている人も、気軽に利用してみるのもよいでしょう。
損切りの意識をしっかりと持つ
最後のポイントは、損切りの意識をしっかりと持つことです。
場合によっては災害の被害に見舞われた物件や害虫の被害にあっているなど、どう考えても状態が悪く、高く売れないだろうという物件も存在することでしょう。
このような物件を処分するのであれば、損切りの意識をしっかりと持たなければなりません。
ただ所有しているだけでも、様々な税金がかかったり、維持していくための費用がかかり続けることになるでしょう。
長年放置していれば破損したり、場合によっては倒壊するリスクも考えられます。
条件の悪い物件の場合には、たとえ高い値がつかなくてもこのようなリスクが減らせることで、結果的には成功と言えるでしょう。
高く売ることを目的にするのではなく、将来においてかかるであろう出費をなくすことが、損切りの考え方だということです。
まとめ
中にはあきらかに売れないだろうとわかっている物件に高値を付けた上で、粘り強く売れるまで待つ人も見られますが、そのまま売れ残ってしまえば余計に築年数がかかることになり、どんどん売却できる可能性も下がっていきます。
どこかのタイミングを見て、処分を優先することが、大きな失敗を防ぐことにもつながるのです。
最終更新日 2025年7月19日 by errestauro